フィサン[2019]ベルトー・ジェルベ【フランス　ブルゴーニュ　赤ワイン】

【フィサン】
畑・土壌：3.6ヘクタール　Clos du Village、Fixey、Aux Prés、La Sorgentière４区画のアッサンブラージュ。石灰岩、泥灰土　　樹齢：平均30～40年
醸造：４日間低温マセラシオン、天然酵母、コンクリートタンクでアルコール発酵。１日に１～２度のルモンタージュ。発酵の最後のみピジャージュ。ポスト・マセラシオン（発酵後浸漬）５日間。
熟成：木樽でマロラクティック発酵。12カ月熟成。新樽0％。

香りのトーンの驚くほどの集中力、凝縮ではなく飲み手を引き込むほどの静謐ながら気配に満ちている。 香りにわずかにアニス系スパイスとオイル、既に果実と一体化して重たくないものの層を成している。

密度の高さ、重たさが無いものの明らかに下位レンジではない情報量の多さ。 赤や黒の果実が混然となって中心の酸のコアを覆っている。 若いブルゴーニュにありがちな酸のトゲもなければ、喉を撫でるような表面的な味でもない。

構成の密度に反して球体的、90年代ブルゴーニュのベクトルを糖度や樽ではなく ひたすら真摯に葡萄に向き合った結果としてのネオ・クラシックな傑作 （2021年7月インポーター）


【リアルワインガイド75号】92点
前銘柄の柔らかい美味しさに感動していたら次もそうだった。ちょっと濃いめでの見事な調和感と充実感のある複雑できれいな黒赤果実香が見事。口に含むといきなりツヤと粘性のある液体にビックリ。
フィサンらしい力を持ちながらどこまでも柔らかくて滑らか。そして酸とミネラルが味と液体の質感に輪郭をクッキリと与え、驚くほど美味しい。優しい力とこのツヤ感の対称には驚くばかりだ。