カミュー・ペール・エ・フィス

「ワイナート」第４３号のシャンベルタン特集で大々的に取り上げられた『カミュ』。

ユベール・カミュは、ヴィニュロンとしての在り方についても、その素晴らしいワインについても、多くの良心的な新世代達から深く尊敬されている「クラシック・ブルゴーニュの本流」。

１８０年の歴史を持つジュヴレ特級畑最大の所有者【カミュ・ペール・エ・フィス】。現在所有する１６.８ヘクタールからなる畑の約２/３ 特級畑となっています。そして、このドメーヌの特徴は、自らのセラーに多くの古酒を保存し、 蔵出しで熟成ブルゴーニュを出荷していることです。

家族経営の小さなドメーヌで、ワインの造りはとてもシンプル。発酵時の温度調節機の導入はなされましたが、基本的には約５０年間なにも変わっていません。

シンプルに、ひとつひとつの作業を丁寧に行うことでブルゴーニュの、 シャンベルタンの威厳が生まれるのだそうです。

「私達は年間数十万本を生産しているわけではありません。ずっと続けているものはシャンベルタンという特別な土地の魂をワインに宿すこと。伝統にこ拘るのもそのためで、それがクラシックな味わいと評価されるのは当たり前のこと。それでも我々のワインを認めてくれる人たちがいるのはとてもありがたいし、その人たちのためのワイン造りが今後も続けられれば幸せです。」

と、控えめに語る現当主のユベール氏。

濃縮感よりエレガントさを感じさせるワイン。力強さより優しく長い余韻。 奥に潜む、味わいの存在感は、ワイン全体にエネルギーを与えているようにも思えます。