ステファン・ティソ
ジュラ地方の『ステファン・ティソ』。
ティソ自身がジュラを代表する素晴らしい生産者ではありますが、彼らに多大な影響を与えた伝説の造り手『ピエール・オヴェルノワ』がティソを大絶賛しました。
1962年にステファンのおじいちゃんがドメーヌをはじめ1990年にステファンが引き継ぎました。
海外のワイナリーでの経験があり、ブルゴーニュ地方ボーヌでも 5年に渡り醸造に携わるなど、広い視野の持ち主。
その彼が蔵を引き継いで改革したのが「ビオディナミ」農業の導入。
もともと父の代まで化学物質を使用しない農業を行っていたが、
1999年それを大きく進めて、ジュラの大地と気候が生み出す
「オリジナリティー」を持ったワインを追求する。
【近年の取り組み】
2021年には畑の周りなどに150本以上の樹木を植えました。
様々な種類の木を植えることでぶどうの木の「海」ではなく、
植物・虫・小動物などのエコシステムと
生物多様性をジュラの風景に復活させることが目的。
今後も植樹を続けて行く予定。
また、社会的にこの哲学を広めるためにも
新しくワイン蔵を創立したい若者達を自社で雇うなど、積極的に研修を行っている。
醸造に必要な装備を貸す、栽培のアドバイスをするなど、
自然派ワイン界の新世代の育成に勤しんでいる!
【土壌】
1000年前の隆起で、ソーヌ川を挟んでジュラは数億年前の土壌が表に出ている。
(ブルゴーニュは平地で石灰質にたどり着くには地下500mまで掘らないといけない!)
アルプスの隆起により、ジュラでは複雑な土壌構成の丘が沢山出来た。
この複雑な土壌から生まれるワインは、例えば「アルボアのシャルドネ」と一言では語れない。
ティソでは、トリアスのマルヌ(青い泥灰土)石灰質土壌は
シャルドネ、トゥルソー、ピノ・ノワール、
粘土質が多い土壌ではプールサール、サヴァニャンを育てている。
【収穫~醸造】
ぶどうの収穫は区画ごとに手摘みで行い、醸造も区画ごとに分けて行う。
ほとんどのキュベがフィルターをかけず、亜硫酸は最低限の使用に抑えるなど、
人工的に介入しない自然なワイン造りをする。
畑で傷んだぶどうは選果し、未熟果などはカーブで更に選果。
プールサールは蜂などの昆虫が触れただけで破裂してしまう程、果皮が薄いぶどう。
その後は直ぐに除梗作業、タンク上部で手による除梗を行うが、
プリプリの完熟したぶどうが、ジュースと共にタンク内に落ちていく。
はじかれた房はスパークリング用として使用される。