ラ・シードルリー・デュ・ゴルフ

このシードルリーを運営するのがマルク・アヴェリ(1965年生まれ)とフランソワ・ドゥ・フォルジュ (1962年生まれ)。
醸造所にはひっきりなしにお客さんがやってきてカウンターで試飲をしケース単位でシードルを買っていく姿が見られます。
マルクはシャンパーニュ地方出身でワインとは全く違う仕事をしていた両親の元で育ち、21才からプロの広告カメラマンとして2011年までパリで活動してきました。
奥さんの地元ということで2000年からアラドンに住みはじめ11年間、週に4日はパリ、3日はアラドンという二重生活を続けてきましたが、奥さんの意向もあり、パリを後にしここに落ち着きました。
その後、ロワールのパトリック・デプラのワインに出会いヴァンナチュールに目覚め、「これをシードルでやったらシードル・ナチュール!おもしろいに違いない。。。」と感じたのがこのプロジェクトの始まりとも言えます。
一方、相方のフランソワは元々、生物学の先生であり研究者。学校の先生を辞めたいと考えていた頃、2000年にマルクと出会い意気投合、2010年から二人でビオの食料品店を立ち上げました。その時に仕入れていたのがまさにここのシードル。
無農薬、無化学肥料、無除草剤のリンゴ畑は現在5.5ha。5種類450本のリンゴ樹の混植で、そのうち約1haがGuillevic種です。10月、リンゴが完熟して地面に落ちるまで待ち、そこから更に完熟するまで待ちます。
リンゴを切って糖度を計り更なる完熟が確認できたら一斉に手で拾い収穫を開始します。この時、一緒に収穫する少し傷んだリンゴの方が酵母が多く付着しているそうで発酵のスターターとして用いると話してくれました。
リンゴとホップをまぜたキュヴェ「ゴルフウヴロンウープ」。
これは非常に飲み手の記憶に強く残る新しいタイプのシードルですが、ベルギービールの「カンテオン」とシュナンブランとシードルをブレンドしたワインをつくったパトリック・デブラの影響を強く受け、出来上がりました。