奥出雲葡萄園
その後、栽培したブドウからワインを造ることになり、抜擢されたのが現在のワイナリー長である安部紀夫さん。酒類総研や丸藤葡萄酒工業(山梨)でみっちり修業を重ね、1992年にワイン造りを開始。ヤマブドウ品種からワインを造ることがスタートだったものの、本格的なワインを目指すのならば欧州品種が必要と考え、1992年のシャルドネを皮切りに、フランス系、ドイツ系品種も栽培している。
奥出雲葡萄園といえば、まずは何と言っても小公子(ヤマブドウ交配品種)。初めてこのワインを飲んだ時、野性的な品種を見事にコントロールした穏やかな味わいにとても驚いた。
年々、力強さとエレガントさのバランスが絶妙になりつつあり、最近では風格のようなものが漂いはじめている。その他にも以前から評判の高いシャルドネなど、魅力的なワインたちが揃う。安部さんを中心に抜群のチームワークを誇るスタッフが、一丸となってワイン造りに臨んでいるからこそ、キラリと光るワインが生まれるのだ。(2021年6月)
