シャトー・ド・プラド
シャトー・ド・プラドはコート・ド・カスティヨン地区の中では最も古いビオワイン生産者。現オーナーのベルナー ル・フルニエは1972年、高校卒業と同時に父のワイナ リーで働く。1989年、実質的な経営を任されたベルナールはシャトー・ド・プラドを正式にシャトー登録する。そして2001年に父の引退を機にシャトーを引継ぎ現在に至る。
彼には今年 36歳になるロマンという息子がいる。一時はロマンもビオロジックに情熱を燃やし父親の跡を継ぐ意思を示していたが、プラドは継がず、妻の両親のシャトーを引き継ぐという道を選んだ。「私も定年の年となり、あと何年プラドを続けられるかは分からないが、私の代までは最後まで後世に残す地球環境を考えてビオロジックを貫くつもりだ」と試練の中に一つの光をさす言葉を語ってくれた。
ヴァンクゥールの生産者の中では、リリース種類も少なく、華やかな生産者とは一見言えないかもしれない。しかしながら、実はこのプラドやデスクランブはボルドーの中ではビオロジックのパイオニア的な存在で、長年ビオロジックで培った彼らのブドウにはポテンシャルが充分以上にものすごくあること。プラドの引退も見え隠れしているからこそ、こういうコストパフォーマンスの高いワインをさりげなく寝かせて10年後、もしくは 20年後にブラインドで開けてみたいと思う今日この頃!