メゾン・モリッツ・プラド
ヴォルテックスさんのアルザス『モリッツ・プラド』!!
アルベという人口が約500人の小さな村で2018年からワイン造りをしています。
フランス人の夫のギラン・モリッツと妻のアンジェラ・プラド。
フランス国内でブルゴーニュ、ボルドー、ロワールなど畑を探し回りましたが、近年気候が及ぼす大きな影響やワインの好みなどを考慮し、総合的に過小評価されていたアルザスを選びました。
強い冷涼感のあるワインを好む二人!
●畑及び栽培
アルベには約60〜70haの畑があり、内2/3がシスト(ミルフィーユ状及び石のような高密度形状)、残り1/3が花崗岩やマルヌカルケール、砂など。モリッツ・プラドは4.85haの畑を所有し、100%シスト土壌。
AOCの中でも一番標高の高い450m付近に大部分の区画を持ちます。すり鉢状という特性上、一度雲がこのエリアに入ると滞留しやすく、通念雨量を確保しやすい傾向にあります。例えば、フランスが特に干ばつの問題を抱えた2022年夏は、8月半ばに1週間で7mmのみの雨量に対して、この山の中では6倍強の45mmの雨が降るなど。
畑は2018年に引き継いだ後すぐにビオに転換され、2020年以降ビオディナミ農法でぶどう栽培を行っています。
土壌に関して、根の密度と保水性のバランスを最大限保つために葉は1列毎のみ切り、もう片方は軽量な機械でロールのみを行い、耕す部分はぶどうの木の根元のみです。作業が比較的容易な区画では馬も使用します。
●醸造
ステンレスと樽、ジャーの3種類の熟成タンクを使用し、キュヴェによってはこの3つ全てをアッサンブラージュします。キュヴェ毎の特徴はそのヴィンテージとぶどうの熟し具合に合わせた醸造及び熟成を行い表現されます。
泡に関しては初ヴィンテージから36ヶ月間瓶内澱接触のミレジメを試み、とても良い仕上がりになっています。ペットナットに関しても一度辛口ワインを造り、収穫後のプレス時に一部凍らせたジュースを使い瓶内二次発酵させるなど、畑と同様に醸造でも手間を惜しまず作業します。