ルトゥール・オー・スルス[2023]ルイ・モーラー【フランス　アルザス　自然派　オレンジワイン】

【ルトゥール・オー・スルス】
リースリングの果汁の中でピノ・グリを果皮とともに醸した個性的なキュヴェ

地質:アンドーの村を見下ろす丘陵の斜面。化石の石灰岩混じりの粘土砂岩土壌。 醸造:ブドウは手摘みで収穫。ピノ・グリのブドウを全房の果皮ごとリースリングの果汁に漬 け込み、約 2 週間ステンレスタンクでマセラシオン。マセラシオンはアンフュージョン(煎じる) のみ。その後、圧搾して、フードル・アルザスシエンヌで野生酵母のみでブドウ以外には何も 加えず、SO2 も添加せずに自発的に発酵。発酵終了後、引き続き、フードル・アルザスシエ ンヌでシュール・リーの状態でマロ発酵と熟成。無清澄・ノンフィルター、SO2 も無添加で瓶 詰め。

2023 ヴィンテージはリースリングが 9/26、ピノ・グリが 9/27 に収穫。アルコール度数は 11.5 度。総生産量 1,800 本。2024 年 12 月時点の SO2 トータル 24mg /L

味わい：ブラッドオランジを思わせる色合い。オレンジやピンクグレープフルーツ香り。柔らかくイージードリンキングな口当たり。ジューシーな旨味のある口中には、甘さのないグレナデンのニュアンスが感じられる。フィニッシュには、上品な酸に引き立てられたごく微かなタンニンとともにイチジクのノートが余韻に広がる。

このキュヴェは、ルイの祖父のアルベールが、祖父の時代にはアルザスでマセラシオンのワイン醸造法があったとルイに話をしたことから、アイデアが生まれ誕生したものです。ルトゥール・オー・スルスとはフランス語で「ルーツへの回帰」という意味で、祖父の時代への精神的な回帰という敬意を込めて命名されました。

【湘南ワインセラーのコメント】
✦ アルザス新世代、只者ではありません
ルイ・モーラー —— 若干29歳。
あのカトリーヌ・リスの薫陶を受け、今アルザスで最も注目されている若手醸造家のひとり。
彼の最新リリースが、まさに“完成度”という点で群を抜いています。

■ Retour aux Sources（ルトゥール・オー・スルス）
ルイ・モーラーが、祖父との会話をきっかけに取り組んだアルザスの伝統的マセラシオンを現代に再構築したオレンジワイン。アロマは華やか。白い花、アプリコット、オレンジピール。味わいにはクラシックな深みとナチュラルワインならではの瑞々しさが同居します。グラスの中で徐々に変化していくニュアンス。食事とのペアリングでも真価を発揮します。

✦ ナチュラル × 安定感 × センス

かつて「ナチュールは不安定」という印象があった時代は、すでに遠い過去の話。ルイ・モーラーのワインは、造りの確かさと揺るぎない美味しさを両立させています。

 まさに“夏に寄り添うアルザス”。
  涼を誘う味わいながら、どこまでも豊かで、芯がある。
そんな大人のワインです。