イエロー・マジック・ワイナリー

「足さず 引かず」それが僕の作るワインです。
僕は28年その理念に基づき作ってきたのが「にごりワイン」です。その年々の葡萄の個性から発せられるエネルギーを感じワイン作りをする。この単純明快なものが僕には会うんです。特に「ラブルスカ(生食用葡萄品種)」には日本固有のDNAが刻み込まれていると感じ、そのラブルスカから生れるワインに夢を感じています。もちろんヴィニフェラ(ワイン専用種)にもです。
その夢の実現の場所として 葡萄産地として歴史ある「山形県南陽市」に決めました。これから発する「Yellow Magic Winery」のワインにご期待ください。「YellowMagicWinery」とは「黄色魔術醸造所」。アジア、そして日本人の感性に響く、この地に生まれてよかったと感じられる「日本ワイン」をコンセプトとして設立しました。
引き出す。
僕達のワインは全て「自然発酵」です。断っておきますが、健全な発酵を期待出来ない時の為にキチンと培養酵母も用意しています。僕達の圃場では収穫時に選果して収穫します。腐敗果を工場内に持ち込む事は「自然発酵」にとって、そして場内環境において一番厄介な結果を齎すからです。場内環境は清潔が基本です。そして場内温度を極力低温にする事です。
仕込み時には常に10℃以下の環境を作り、酵母以外が発生しないようにしています。夏でも体が震えるような寒さです(笑)。この低温の下、自然酵母は2週間ぐらいかけて発酵が開始していきます。この間のコールドマセラシオンにより、果汁に果皮や果梗からの成分が溶け込み、独特な旨味が形成されていきます。そこからの発酵も低温の為、ジワジワ発酵です。
更に成分が溶け込み続けていきます。最終仕込みとして平均40日間かけます。これは他の品種の葡萄も同じです。なかには合計4ヶ月発酵させたワインもあります。圃場から連れてきた葡萄に付着する「自然酵母」による「自然発酵」は毎年同じワインが生まれることが無いという楽しさをこの仕込みで楽しんでいます。
浸け込み浸けこみと繰り返す僕達の作り方は「農」を「引き出す」という事になります。その年の農作業を思い出させる為に。そして「感謝」として。
